企業の守護神的存在を目指す大阪府大阪市淀川区の社会保険労務士事務所です。

経営コラム PART3 3

アフターコロナに必要不可欠なものとは

 7月に入り、イベントやプロ野球の観客動員の緩和がされたりで、徐々に社会経済活動をコロナ禍前に戻しつつある中で、都市部を中心とした新型コロナウィルスの感染者の再拡大も懸念される状況は続いていますが、季節は夏に入り、いよいよウィズコロナという新しい生活様式を模索しつつアフターコロナを見据えた事業展開を企業経営者の皆様は考えないといけない時期でもあります。

 いろんな国が支給する助成金、補助金、給付金等の手続きに悩殺される状況はしばらく続くとは思いますが、アフターコロナに生き残っていくための今後のビジネスプラン、事業計画もしっかり立案していく必要があります。

 これは、アフターコロナでは対面型のビジネスモデルから非対面型のビジネスモデルへの転換をできるだけ進めていったり、テレワークの導入により、感染防止対策を施した上での合理的な企業運営へのシフトチェンジを思い切って断行することなのです。

 ここで、日頃の習慣化された仕事のスタイルが変貌を遂げることによる戸惑いや仕事をやってる感じがしないというような違和感を覚えることがありますが、企業社会で働く人一人一人が個人事業主であるという意識をもつことが重要だと考えます。

 なぜならば、企業に雇用されているということはその企業のルールである就業規則や理念や定款の目的に従うことになりますが、これらは企業という組織を構成する労働者一人一人の人権を尊重した上で成り立つものであり、その労働者が主役となって働いてもらったうえで、会社という組織の共通の営利目的に向かってその組織を動かし、提供するサービスや商品を利用していただく消費者やユーザーや顧客の満足を満たすことの見返りとして利潤を獲得するものであり、企業とその組織の一員である労働者というのは運命共同体であるという意識が理想なのです。

 ということは、企業と労働者は運命共同体という意識が大事なのだから、飛躍するとそこで働く労働者一人一人はその企業の経営者でもあるという意識が会社を維持発展させる上で重要なのです。

 ですから、新しく導入するビジネスモデルやテレワークといった労働形態を理解したり、効果的なものにするために、労働者の日頃の悩みや困ったことを意見として吸い上げてルール化したり、共通認識としていく企業風土がアフターコロナの生き残りには必要不可欠なのです。

悩める自分、闘える自分に感謝を

 コロナ禍での緊急事態宣言は解除され、休業要請が出ていた業種の営業再開も順次、行われている中で、企業においてはテレワークを継続したり、WEB会議の導入や、押印や書類の受け渡しのやり取りを減らすような働き方の変革を余儀なくされているようです。

 ここで、在宅勤務におけるいろんな問題が出てきており、コミュニケーションの困難さや仕事と育児家事との境界があいまいになってしまったり、上司からの監視が厳しくてかえって労働生産性が下がるというようなこともあるようです。

 まだ、在宅勤務という文化が根付いていないというのもありますが、在宅勤務によって何か通勤の苦しさから解放されて、仕事のモードへの切り替えが上手くできていないのではないかと思います。

 日本人の満員電車に揺られて1時間~2時間の通勤が当たり前というような、仕事は通勤の苦しさからスタートするという習慣があるからこそ、通勤の苦しさが全くなくなった在宅勤務では、仕事モードに入る時の仕事は辛く苦しいものだという空気感を感じることができないからです。

 これも、しばらくすると仕事は辛く苦しいものであるという固定観念から脱皮して、自宅でのんびりとハーブティーでも飲みながら明るい未来や仕事の成功をイメージしながら、楽しみながらできるという新たな固定観念が創造されるのだと思います。

 新たな固定観念が創造された当初は、今までのギャップから仕事が楽しくできる日々が続きますが、やがてそれに慣れてしまうと次の課題である、仕事の達成感や完成度へと気持ちが集中して、オフィスワークよりテレワークのほうが仕事の能率が悪いことを実感すると、自分に自信がなくなったり、仕事をしている気分になれず、罪悪感に苛まれることもあり得ます。

 人間は今までの苦しみから一つ解放されたときは、高揚感でハイテンションになれるのですが、その解放感が当たり前になると、また別の苦しみから解放されたい欲求が出てきて、そこで思い悩むということを繰り返すのです。

 だから、次の課題や苦しみを乗り越えようというときは、いつまでも楽にならないなと考えるのではなくて、一つでもいいから最初の苦しみを乗り越えた時の高揚感や解放感をいつまでも忘れずに、悩める自分、闘える自分に感謝できるようになれば、焦燥感というのはなくなるのではないでしょうか。

企業経営の生命線とは

 コロナショックによって資金繰りに頭を悩まされる企業経営者の方も多くいらっしゃることだと思いますが、私が考える資金繰りにおける重要要素は国が支給する助成金、補助金、公的融資をうまく有機的に連動させていくことだと思います。

 この3つは今の御時世、ネットの情報やSNSから発信されている人からの情報によって容易に情報収集はできますが、いざ手続きや申請をしようというときにわからないことをコールセンターに問い合わせて聞こうとしても電話がつながりにくかったり、添付書類や申請様式が膨大かつ複雑で専門家のサポートが必要になったりと、途中で様々な壁にぶち当たることがあります。

 例えば、厚労省管轄の雇用に関する助成金(雇用調整助成金等)であれば、社労士が書類の作成と手続き代行を行うことができるので、顧問社労士がついている会社は顧問の社労士に依頼することで、早く正確に支給申請まで辿り着いて、助成金の受給を早めることにつながると思います。

 ここで、大切なのは助成金や補助金や公的融資を利用するということは、会社の経費負担の軽減や必要経費の支払いの遅延を防ぐことにつながるので、スピードが命となります。

 そのスピードの高速性をより確実にするために、専門家の力を借りることに大きな意味があります。

 あと、今自分の会社の経営状態がどのフェーズでどの資金調達手段を使うのが有効なのかということを、企業の内部留保や財務状況からみて分析することも重要です。

 普段から、事業計画立案や経営分析をして目標数字の管理や把握、経営課題の抽出などをしていれば冷静に対応できるものですが、そういったことを疎かにして、利益至上主義や丼勘定の経営になってしまっていたら、このような非常事態では対応が遅れてしまうリスクがあります。

 やはり、企業経営も日頃からの人間の体でいうところの健康チェック、経営労務診断などを専門家にやってもらっておいて、その診断の結果、企業経営の健全化に必要な社内制度の導入や労務管理、財務体質の強化を継続的に行っていくことが企業経営の生命線となります。

未曽有の危機に立ち向かう戦士

新年度に入り、ようやく季節も活動的な春の陽気に気分が高揚してくるはずのいつものこの時期ですが、今年は新型コロナウィルスという未知の感染症の拡大恐怖により、大人数での人の接触の制限やイベントの自粛制限、休校等による学校教育の制限、社会的活動自体が停滞しており、世の中の先行き不透明な薄暗い雰囲気の中で日々不安を募らせている方が多いことでしょう。

 この未曽有の危機は日本だけにとどまらない欧州、米国、アジア、アフリカ大陸までも被害が広範囲に及んでおり、世界的な流行いわゆるパンデミックと言われていますが、ウィルスという目に見えない敵との闘いに世界各国がいろんな感染拡大防止の施策を急ピッチで断行しくいく必要があります。

 この未曽有の危機への対策としては、重症患者の集中的な治療、軽症患者の隔離によって感染者の拡大を抑えていくことと、停滞してしまっている社会経済活動の救済を両立させていくことが重要ですが、まだ解明されていない部分の多い新型の感染症ですから、感染経路の芽を潰すことの難しさと、感染のリスクを回避する日常生活の行動抑制の難しさも孕んでおり、医療崩壊につながらないような医療機関での受け入れ態勢のコントロール(病院の病床数の確保等)と医療従事者確保のための院内感染防止等の問題が山積みです。

 ここで患者さんの診療にあたる医療従事者はもちろんのこと、社会経済対策を推し進める政府の首脳や各自治体の首長といった政治や行政のリーダーだけではなく、国民一人一人がこの疫病との闘いに立ち向かうためにいろんな英知を結集する必要があるのです。

 自分の家族や仕事上の顧客様等の大切な方を守るのはもちろんのこと、全世界の人の命を守ることが自分の大切な人を守ることにつながるのだから、人類はみな兄弟であり家族であり同士なんだいというメンタリティーを全世界の人が持って、日々の行動を律していくことが何よりこの未曽有の危機に立ち向かうために必要なのです。

多彩なリフレッシュのアイデアにより最強の精神力を

 新年明けましておめでとうございます。本年はオリンピックイヤーであり、2020年代に突入、令和2年になり、時代の変化が加速化する中で、自分は何にこだわり、どんな生き様でこれからの時代を生き抜いていくのか決意を新たにしたい元旦となりました。

 おかげ様で、昨年はたくさんの出会いと仕事にも恵まれ、充実した1年となりましたが、1年を振り返ると、気分の高揚している時と落ち込んでいる時が交互にやってくるような山あり谷ありの波長に波があるのが常ですから、その気分の落ち込んでいるスランプの時の脱出方法こそがメ1年を安定的に乗り越えるために最も重要なことです。

 それは、自分なりの脱出方法でいいのであり、誰かに相談してもいいですし、気分転換に旅行や趣味に没頭して少し本業から離れる時間をあえて設定してもいいわけです。もちろん、本業に支障をきたさない範囲でですが。

 それを几帳面で真面目で責任感の強い方に多いのが、「あれもこれもしなければならないから、休んでいる暇はない。」ととにかく休まずがむしゃらに気分の乗らないときも頑張り続けて、精神的肉体的に疲弊してしまい、かえってメンタルの不調を起こすこともあるようです。

 我々のような自営業はオンとオフの切り替えも難しく、一般的に週末をオフとしていても、溜まった仕事があればオフを返上でやってしまいますし、やらなければ誰も助けてくれないという責任も重大ですから、ついつい休めない日々が続きますが、プライベートで辛いことがあったり、気分の乗らないときは、1日完全休養日をつくり、心身ともにリフレッシュすることが、自分の身を守ることにつながります。

 その時に、本当に自分の気分が晴れるようなルーティーンの趣味や興味のあることを持っていなければ、ただ時間を浪費するだけになってしまいます。

 仕事の優先順位も大事なんですが、スランプに陥った時の脱出方法としてのリフレッシュの優先順位も同じくらい大切なのです。

 人間は楽しいと思えることを常に考えていれば幸せなのですから、仕事を楽しいと思えるためにも、今頑張っている仕事が一段落したら、こんな楽しいリフレッシュを自分にご褒美として与えるというイメージを持ちながらやれば、それが支えとなって頑張れるのではないでしょうか。

 より多彩なリフレッシュ方法のアイデアによって、ストイックな日々も楽しめるようになれば、最強の精神力を手に入れられるのではないでしょうか。

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